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 おいしかった日記&お店

vol.21 VIRON (ヴィロン)のパン〜東京・渋谷
(03/7/2003)

 ここのお店の情報を教えてくれたのはチーズサロンの先生。オープン前の6月にオー・バカナル出身のスタッフが渋谷東急本店前にパン屋とカフェを開くのだと聞いて、私はてっきり閉店した表参道のお店が早くも次の展開をするのかと勘違いしていた。直後、先生はオープンしたばかりのその店のパンを買ってきて私にショップカードを見せてくれた。驚き! ヴィロンて…あのフランスの有名な製粉会社のVIRON!? シャルトル大聖堂周辺のボース平野は良質の小麦の産地。そこで厳選された粉がヴィロン社のブランド粉レトロドール。その粉でヴィロンのレシピに従って焼かれたバゲットは‘レトロドール’を名乗ることができる。

 フランスに行くと何でパンが美味しいのか? 日本のパン職人さん達はすでに世界レベルの技術を持っているのにやっぱり味わいが違うと感じるのは気候のせい? それも重要だけれど…一番は基本の粉の違いのような気がする。日本の製パンには主に北米、カナダ産のグルテンの強い粉が使われる。だから日本のバゲットはひきが結構強い。一方フランスの小麦はそれよりグルテンが少なく保水力を持っているから皮はパリパリでも中はしっとりモチモチ、そして味が濃い。ではなぜフランス小麦が輸入されないのかというと、高い関税と輸送代が値段に反映してしまうこと、それに保水力があるということが湿度の高い日本では災いし、扱い、保管が難しいのだそうだ。

 その困難を克服し、日本で美味しいレトロドールを食べられるようにしてくれたのが渋谷のヴィロン! 粉は管理が行き届くように直輸入しているそうだ(だからここでしかヴィロン社の粉を使ったパンは食べられない)。ちょっとくすんだような赤の店内、製造の小窓にはコントレックスが置かれていた。聞くと水もフランスと同じ硬度にしているとか、渋谷の軟水では生地がだらけてしまってうまくまとまらないという。レトロドールの甘い塩はゲランド。ミオジャムとともに試食コーナーがあり、新しいパンを紹介するスタッフの意気込みが感じられる。職人さんはパリでレトロドールを売り物にするル・グルニエ・ア・パン(私も大好き)で修行されてきた方とか。

 ヴィロン社の粉はお菓子にも使われている。フィナンシェやガレットなどは個別包装せず籠に焼きっぱなしのまま陳列されているがこれもフランス風。出きるだけ作りたてを食べてもらいたいからと、贈答品という考えを外している。ケーキのピラミッド包み、具も基本的なバゲットサンド等。。すべて今流行のフュージョン、和テイストとは反してコテコテのフランス式だけど、今までの外見だけフランス模倣店とはちょっと違う、素材や技術の他にエスプリや食の楽しみ方まで吹き込んでくれそうな、楽しいお店になりそうな予感がした。

 なお、お店の経営はバカナル系とは関係ないそうです。パンは保水性が高く湿気てしまうため食べ残しはすぐに冷凍してほしいとのこと。


(2003年6月)

手前がレトロドールのサンドイッチ
ジャンボン・フロマージュ(ハム・チーズ)
チーズは贅沢なコンテエキストラ
¥550
奥がポプラの木箱パニボワに
いれて焼いたシリアル小
10種類(そばは含まれない)の雑穀が五穀米っぽく
ちりばめられている
粒粒が楽しいパン
¥350

クロワッサン¥220も
サクサクというより
風味重視の余韻型

ちょっと高いのは粉に免じて許します
たまになら…ね


パンの包装には
シャルトル大聖堂と麦畑が
イラスト化されたマークが!

★ブーランジュリー・パティスリー・ブラッスリー ヴィロン 
 東京都渋谷区宇田川町33−8 塚田ビル1・2F
 TEL&FAX:03−5458−1770(1F販売) 5458−1776(2Fブラスリー)
 



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